風を待つ部屋

「風を待つ部屋」が好評のようです。
音をお聴かせできないのが残念ですが、それは現場でのお楽しみ、ということで。
(おそらく、この仕事は世界中で自分がもっとも適任であろうという仕事、そんなふうに考えることができるものはそれほど多くはない。この仕事はそういうものだった。)
会期は24日(木)までです。東京からはちょっと遠いのですが、とても気持ちのいいところですので、ぜひ、小旅行のつもりで、STARNETに足をお運びください。リビングワールドの西村佳哲さんいわく「世界中のひとにきてほしいというのが正直な気持ち」だそうです。。
僕も、同感です。

Starnetへ

2日、3日と一泊で益子のStarnetに行ってきた。メインの用件は、5日からの展示「リビングワールドの仕事展」のメインの作品である「風を待つ部屋」のサウンドエンジンを調整すること。風力センサーからのデータを処理して、その場で音楽が作られる仕組みで、今回はさらに微かな風の違いを反映できるように少し改良をくわえた。風が凪いでしまい、うちわでセンサーをあおいでの作業になったり。夏休みの理科実験の宿題みたいだ。
展覧会の詳細は、きっと、ここにあがるはずです。
http://www.livingworld.net/
久しぶりに訪れたstarnet、その中心にいるのは馬場浩史さん。
馬場さんはモードの世界を切り捨てて、15年かけて益子に自分(たち)の居場所をつくりあげた。それは独善的な隠遁生活やオカルティックなものでは決してない。ましてや「清貧」などという言葉もまったく似合わない。豊かで発展的な田舎の暮らしだ。
馬場さんと話す時、いつも僕は微かに緊張する。

演奏する身体

昨日の「螺鈿隊コンサート」にお越し下さった方、ありがとうございました。
僕の作品ですが、曲を仕上げていく過程で、もっとできたことがあったかもしれないという心残りがいくつかあり、次の機会に達成できればよいな、と思っています。
そんなわけで、今日はちょっと複雑な気分で一日を過ごしました。
ところで。
打ち上げの席では、たいへんひさしぶりにお会いすることになった箏の沢井一恵先生、インプロヴィゼーションの世界の巨匠、斎藤徹さんのお二人から演奏の本質についての興味深いお話を聴くことができました。
自分自身へのフィードバックは、これから、少しずつなされることと思います。

知らないこと

ずっと前に、知人のSさんが言っていたこと。
「わたしは、「知らないこと」が好きです」
いま、ふっと思い出した。名言だと思う。
聴いたこともない何かを聴くために、遠くへ遠くへ遠くへ。
見たこともない何かを見るために、近くへ近くへ近くへ。