News and Memorandum

with piana

そうそう、もうひとつご報告。
海外での人気も高まっているPianaちゃんと一緒に音楽を作ることになりました。
http://www11.plala.or.jp/piana/
2年前、”Snow bird”をCubicmusicのスタッフから手渡しでもらって聴いたのだけど、
あー、とても素敵な音楽だな、と思った。
気恥ずかしくなる直前の感傷を閉じこめたような音楽。
昨年の年末だったか、たまたま海外からのインタビューのオファーを知らせてくれるメールが同報メールになっていて、偶然のようにやりとりをはじめたのだけど、彼女が”Lontano”を気に入ってくれていることがわかり、一緒にやってみようという計画をもちかけました。
冬にはミニライブをするつもりで、夏くらいからぼちぼち作業に入ろうと思っています。

Ooo

これが廃校になった小学校に残されたオルガン。
学校に置かれていた楽器は、毎年毎年違う子どもたちを相手にしていたのだ。
その記憶が鍵盤やベダルに残っているはず。
声高に語らないけど、学校の歴史を見つめてきたこの楽器たちは、でも、
もう触れられなくなって何年もたつはずだ。
一緒に音楽ができることを楽しみにしている、と無言のメッセージを送ってみよう。
“光祭り”当日は9台のオルガンの合奏で、僕が作曲した新しい曲を演奏します。
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学食

火曜日は早稲田のゼミの日。
高田馬場のGKテックでのミーティングがはやく終わったために、
予定より1時間もはやく文学部のキャンパスに着いてしまう。
学食で簡単に食事をして、しばし学生観察に耽る。
学生たちの自意識が食堂にたくさんふわふわ飛散している。
ちょっと、息がつまる。
つられて、ふと自分の芸大時代を思い出す。
懐かしさではなく、嫌悪感と遺恨のみがボウフラみたいにわきあがってくるので、あわてて作業を中断。
ふう。
この子達が10年後にそういう思いをしないでくれればいいのに、と一瞬だけ願って、読みかけの本、内藤高「明治の音」を読みすすめることにした。

光の跡

早起きをする予定のあるときは、カーテンをあけたままにしておく。
朝日が東向きの窓から差し込んでくる。
太陽の「みかけの」大きさは、10メートルほど離れた木々の幹の太さと同じくらいになる。
木々の向こうから差し込む光は、葉が風に揺れるたびに形を変え、一瞬たりとも同じ像を結ばない。
数年前、首都高速の大井町の近くで大渋滞に巻き込まれたことがあった。
暑い夏の夕暮れ時で、わずか数分の間に空の色が劇的に変わっていくのを、惚けたように見ていた。
この世に、「ひと」対「世界」という関係しか存在しないのだとしたら、なんと素晴らしいことだろう。
と、思う。
(もちろん、それは矛盾であり、「最後の人類」にならない限りあり得ないことなのだけど。)