それぞれのとらえかた

いままでは。
いわゆる「音楽好き」。ジャンルに拘泥することなくたくさんの音源を聴きこんでいるタイプ。クラブミュージックの新しい流れに敏感な若者たち、その多くは男の子であり、年齢のボリュームゾーンは20代半ばくらいといったところ。
そういった子たちが、主に僕の音楽を好んでいてくれるのだろうと思っていた。
最近、うっすらと思うことは、
そのタイプじゃない人もいるみたいだ、ということ。
普段、あまり音楽など聴かない。たまたま耳にした僕のアルバムを「こんな感じのものは聴いたことがなかったな」と感じて、でもその感覚を好んでくれる。「現代音楽」も「テクノ」もあんまり興味なんてないし、知らないし、そもそも音楽にはまったくの素人だという認識をもっている。
ときどきサイトのほうにいただく感想や知人からの話をもとに推測すると、
確かにこういった層もいるみたいなのだ。
そして。
おそらく、この2つのタイプでは、音楽のとらえかたもずいぶん異なるのだろう。
でも。
どちらのタイプも、
音楽用語、専門用語を駆使して説明してくれるひとも、
ふと感覚の狭間から掬いあげた言葉で印象を語るひとも、
それぞれのとらえかたで、
そのままで、
僕にとっては大切な存在に違いない。
——
音楽を通じてのみ繋がっているという関係はよく晴れた冬の朝みたいに気持ちがいい。

further than lontano further than lontano

イベント来場してくださったみなさまありがとうございました。
実は思っていたよりも空間がひろく、スピーカの配置をふくめてかなり試行錯誤がありました。もうすこしタイトなスペースだったらもっとはっきりと音源移動がわかったのではないかと思い、その点は少し残念でした。
ライブは、、、、
極度に抽象的なことをやったからか僕自身が最も疲労した感じを味わいました。
「引きのばされた一瞬」だったのですが、疲れたのは、なぜだろう。。
いろいろ、考えています。
まずはとりいそぎ、お礼まで。
ひとまずは。

プログラム

16日のインスタレーション用のプログラムをせっせと書いている。
素材になるサウンドの編集、マルチチェンネル用の出力のコントロール、響きのインプットのフィードバックの調整など、どれも微妙な作業の連続で、少しずつ進んでいる感じ。今回はMAX/MSP/JITTERで書いている。
出力部分に関しては、ちゃーりーさん というプログラマーが土台になる部分を作ってくれた。感謝。。
異なる周期の波が幾重にも重なりあうため、数時間のインスタレーションでも繰り返しのように聴こえるポイントはないだろう。そして、どの瞬間も僕にとって満足な響きであってほしいと思うから、理屈でプログラムを書いては耳で調整し、また書いてはまた調整し、この面倒なフィードバックが続きます。
聴いたことのないような音体験になるはず、と信じつつ。
http://www.p3.org/aas/051016/index.html
みなさんに会えるのを楽しみにしています!

流れ星

みた。
日曜の夜、用もなく深夜に秋川の近くでぼんやり星を眺めていた。
都心からわずか30分程度車で走っただけで、もう空気が違う。
星の数ほど星が見える。
天頂近くを、白く尾をひいて何かがすべった。
須臾、という言葉がこころに浮かんだ。
秋。
吐く息は白い水蒸気となって漂っていた。